交わりの回復に向けて

兄弟愛をもって互いに愛し合い、互いに相手をすぐれた者として尊敬し合いなさい……
喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい。
互いに一つ心となり、思い上がることなく、むしろ身分の低い人たちと交わりなさい。
自分を知恵のある者と考えてはいけません。

ローマ人への手紙第12章9~16節

1、交わりの回復への取り組み

 新型コロナの感染対策のためさまざまな人と人との交流、集まりが制限を受ける中、教会も例外ではありませんでした。そのために、礼拝以外の集会や交わりがコロナ以前に比べて少ない状況が続いてきました。

 その一方で、オンライン集会の手法を私たちは受け入れ、外に出かけることなく礼拝、その他の集会に参加するという新しい交わりのあり方を拓くことになりました。このことによる幸いは決して小さくはなく、むしろ大きなものとなりました。しかし、そうしたオンライン集会は、従来の実際に集まってなされる対面による集会にとって代わるものではなく、あくまでも補助的なものです。

 補助手段としてのオンライン集会を今後も有効に用いながら、2023年度は対面による集会、交わりを回復させて行くとりくみを始めて行くべく、そのことを反映させた教会としての年間計画をたてています。 

2、聖書が示している交わりへの回復

 交わりを回復するということは、単にコロナ以前のように集会を数多く行うということではありません。今日のキリスト教会にとって、教会の交わりを真に互いに愛し合う交わりへと回復することが真剣に取り組むべき課題だからです。

 上掲のローマ人へ手紙の聖句は、教会の交わりとはどのようなものであるかを示しているものの一つです。その中にあります「喜んでいる者たちとともに喜び……」は、よく知られている聖句ですが、この言葉通りに「喜んでいる者たちとともに喜ぶこと」「泣いている者たちとともに泣くこと」は決して簡単なことではないことをつくづく思わせられます。泣いている人の気持ちを思いやることにおいて不十分であったことを反省することしきりです。

 2023年度に試みられる集会、交わりが聖書に根ざし、キリストによる救いに根ざしたものとなりますように、教会のまことの主であり教師であるキリストを仰ぎながら共に進んでまいりたく思います。

 (総会資料より)